なおみん編集長です。
「はぐみ」というコンセプトが
はぐくまれるまでのストーリーを
連載記事として書いております。
Photo by Nathan Dumlao on Unsplash
社会人になり、
わたしはやりたくない仕事をしていました。
パソコンを使ったデスクワークがしたかったのだけれど
実際使っていたのは、カッターナイフとライトテーブル。
わたしはアナログ製版をしていました。
当時の印刷会社は、まだまだアナログな仕事が多くて
それは今となってはとても大切な、貴重な体験で
わたしが印刷について語るうえで欠かせない基礎の部分となりました。
しかしながら
わたしがやりたい仕事ではなかった
そんなある日。
仕事で求人情報のチラシが入ってくるのですが
そこに希望の職種があったのです。
Macを使ってDTPの仕事。
実際にその会社には入らなかったのですが
そのチラシをきっかけに、3年半勤めた会社を辞め、転職しました。
憧れの「デザイン会社」
でも現実は厳しいものでした。
安月給で深夜までの過酷な労働。
解りやすいくらいのブラック企業でした。
そこからしばらく、転職人生が続きました。
小さな印刷会社に入社したり
就職先の社長に喧嘩売って
1週間で会社を辞めてフリーターになったり
デザインとは全然違う職種で働いてみたり
またデザイン畑に返り咲いたりと
およそ5年、さまよい続けました。
いろんな会社を見て
いろんな職種で働いて
渦中のわたしはとても大変だったかもしれませんが
この時の経験は
今思えばわたしの軸を形成するための大事な時間でした。
仕事がないことへの不安も感じたし
逆にどんな仕事でもできるという安心感も得ました。
その上で、
わたしはデザインの仕事がやっぱり好きで
これで生きていこうと確信できました。
きっと同じ会社に何年も何十年も居たら
見られなかったであろう景色です。
逆に言えば、同じ会社に何年も居る人にしか
見られない景色もあるということです。
その後わたしは、
最後の会社員生活を14年近くも送ることになります。
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